2021年7月に中途入社した平尾です。
私はチームメンバーと振り返りを毎週実施しており、半年くらい経ったので活動を振り返ってみます。
なぜ振り返りを始めたのか
きっかけとしては、会社の研修の一環として、 アトラクタ社さんが主催しているスクラムトレーニング を受けたことでした。
このトレーニングではスクラムに必要な知識や実践的なワークショップをやりました。
自分自身は前職でスクラムでのアジャイル開発の経験がありますが、アジャイル開発の良いところを再認識できた良い研修でした。
研修後、私のチームにもアジャイル開発のエッセンスを取り入れてたい気持ちが芽生えました。
現在私が所属しているチームではウォーターフォール開発プロセスをとっており、
今後はスピードアップのためアジャイル開発にも挑戦したいと考えていました。
加えて、私たちのチームでは、やったことについて分析ができていない課題がありました。
そこで定期的に活動を分析し、成長できたことや課題点の発見をしようということで振り返りを導入しました。
現在のチームメンバーは、ディップ社員と協力会社の方の混成チームなのですが、まずはディップ社員だけで小さく始めてみようということで実施しています。
振り返りやっていてここがよかった!
課題として上がっていた「やったことについて分析ができていない課題」について、改善が見られました。
互いにやらないといけないと思っている課題点が発見されたり、関与していなかったタスクから学ぶこともあり、チーム全体に対しての理解度が高まりました。
課題点に対しては担当者を決めチケットを切り対応するなど、プロジェクトの改善が進みました。
リモートでコミュニケーションする機会が減っていたこともあり、話す機会として良い場所になった、という副次的な効果もありました。
振り返りの中で腹を割って話せるようになったのは、チームビルディングにも繋がっていると感じます。
振り返りの難しいところ
振り返りを続けるうちに、振り返りで上がってくる付箋の量が少なくなってきたことがありました。
プロジェクトとして日々仕事をしているので、作業量自体もあまり変わらず成果や問題点はあるはずなのですが、振り返りの場に反映されていないようでした。
原因としてはいくつ考えられます。
原因の一つとして、一時期、ボードに前回の付箋を残しつづける運用をしていたことがよくなかったのではないかと考えています。
この運用自体は私たちチームの中で考えて、改善を試みた活動でした。
しかし、付箋がボードに残り続けることにより、新規に振り返ることは不要という心理が生まれてしまったかもしれません。
これについては手法を変えてみて気持ちをリフレッシュしてみたり、ボードに前回の付箋を残す運用をやめる、といった改善を行いました。
その結果、現在は上記の課題は解決されています。
また前述したとおり、本プロジェクトはディップ社員と協力会社の混成チームなので、振り返りを混成チームに広げていくという課題もあります。
チームメンバーが多くなることにより議論の発散や、振り返り自体の適応も課題となってくるので、今後対策に取り組んでいきたいです。
振り返りの手法
私自身はKPT, YWT を過去会社やコミュニティ、プライベートでの振り返りで何度かやってみて、あまりしっくりきていませんでした。
なので今回はKPT, YWT以外から振り返り手法を検討しました。
下記の資料から探して振り返り手法を試しながら導入しました。
https://speakerdeck.com/viva_tweet_x/retrospective-catalog-59bd3a29-314c-45dd-911b-f8e5f1308333
Starfish
Starfishは「はじめるもの」「やめるもの」という2つの方向性でアクションを捉えられるのが良いと考え、チームで導入しました。
特に「やめるもの」を定義できるのがよく、無駄なものを断捨離してやめていくということを当時のチーム状況では考えていました。
一方で今週やった活動がわかりづらい問題や、前述した振り返りで上がってくる量が少なくなったことから、現在はStarfishでの振り返りをしていません。
FLAP
FLAPは今週やった成果を元に始められるのが良いと考え、チームで導入しました。
Starfishではわかりづらかった成果や成長が見えやすくなり、前向きな振り返りができるようになりました。
またチームでの工夫点としては、これにアクションを加える形にし、具体的なタスクに落として実行していくものは分けるようにしています。 週次で成長できたことを感じやすく、個人的には良い手法で、しばらくは継続したいです。
最後に
実際に振り返りを入れてみて、チームの中で思っていたことが可視化され、改善活動ができるようになってきました。 現在はウォーターフォールでの開発となっていますが、今後アジャイルに切り替えていくにあたって、今回の振り返りを実施してきた経験は生きてきそうです。